「なんとなく気分が上がらない」「イライラしやすい」「眠れない夜が続く」—— そんなとき、どこに原因を探しますか?
仕事のストレス、睡眠不足、人間関係……。
でも最近の研究では、その不調の糸口が 「腸」 にあるかもしれないことがわかってきています。
今回は脳と腸の関係について書いていきます。
腸は「第二の脳」
腸には、脳と同じように独自の神経系があります。
そして脳と腸は、自律神経などを通じて常に信号を送り合っています。
別々の臓器でありながら、互いに情報を伝達し合い、双方向に影響を及ぼしあう関係にあることを「脳腸相関」といいます。
ちょっと意外に感じるかもしれませんが、実は私たちは日常的にこれを体験しています。
緊張すると、お腹が痛くなる。
便秘が続いていると、なんとなく気分まで重い。
逆に、お腹の調子がいいと、なんだか気持ちもすっきりしている。
あれは気のせいではなく、脳と腸が本当につながっているから起きていることなのです。
「幸せホルモン セロトニン」
気分を安定させる神経伝達物質、[セロトニン]
セロトニンは体内で大きく2つの場所に存在します。
- 脳内のセロトニン(幸せホルモン):気分・不安・衝動性・睡眠リズムに関与
- 腸(消化管)のセロトニン:腸の動き(蠕動)や分泌、内臓の感覚、免疫、骨の形成などに関与
脳で生成されるセロトニン(別名:幸せホルモン)は全身で生成されるセロトニンのうちのわずか5%ほどで、セロトニンの多くは腸でつくられています。
それなら腸を整えてたくさんセロトニンを作ってもらえば、心は落ち着いたり、やる気がでるのでしょうか?じつは、腸でつくられたセロトニンは血液脳関門(血液から脳組織への物質の移行を制限する仕組み)によって脳内に入ることはできません。
腸でつくられたセロトニン自体は脳内に入ることはできませんが、脳内でセロトニンの生成に必要な物質(トリプトファン)は腸から脳へ送られます。
トリプトファンは体内で生成できないので、食事から摂らなければなりません。食べ物から摂取したトリプトファンは腸で吸収され、脳に送られます。
また、腸で作られるセロトニンは腸のぜん動運動(食べたものを送り出す動き)にも深く関わっているため、セロトニンが腸の運動を促すことで便通改善につながれば、便秘で悩む人にはとても嬉しいこと。このように体調が整うことで心も整うと言う意味では、腸のセロトニンも" 幸せホルモン"といえるかもしれません。
つまり、腸が元気でいることは、心の元気にもつながっているのです。
発酵茶が注目される理由
腸内環境を整えるために大切なのが、[腸内細菌のバランス]
善玉菌が元気に働いている腸では、食物繊維を分解して「短鎖脂肪酸」という成分が生まれます。この短鎖脂肪酸が、腸のバリア機能を高め、炎症を抑え、セロトニン分泌を後押しすると言われています。
そこで今注目されているのが、[発酵茶]
茶葉に含まれるポリフェノールは、腸内の善玉菌の栄養源となり、腸内環境を整える働きをサポートします。
茶葉を発酵させることで、緑茶などに多い「タンニン」の渋み成分が変化し、胃腸への刺激が穏やかになります。そのため、胃に負担をかけずに水分と成分を腸まで届けやすくなります。
また、香り成分やアミノ酸(テアニンなど)は、心身をリラックスさせてくれます。自律神経が整うことで、腸の正常な動きが促され、便通の改善にもつながると考えられています。
「整える」をお茶から始めてみる
忙しい毎日の中で、腸活といってもサプリを探したり食事を大幅に変えたりするのは、なかなかハードルが高いもの。
しかし「お茶を変えてみる」というのは、特別な準備も必要なく、今日からでもできる小さな一歩です。
朝の一杯に。夜のリラックスタイムに。発酵茶や、おなかを整えるお茶をゆっくり飲むことで、腸が少しずつ整い、気分も変わってくるかもしれません。
「最近なんとなく調子が悪い」と感じているなら、
まずはお腹のことを、少しだけ気にかけてみてはいかがでしょうか。
腸が喜べば、心も軽くなる。その変化を、一杯のお茶から感じてみませんか。
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*【参考】腸と脳の関係性(脳腸相関)については、現在も研究が進んでいる分野です。効果には個人差があります。*