この時期になると「夏日」「真夏日」という言葉を耳にしますが、最近では「猛暑日」に加え、「酷暑日」という言葉も登場しました。近年の地球温暖化による平均気温の底上げからくる激しい暑さを受けて、今後使われる機会が増えていく言葉の一つでしょう。
近年の暑さは、熱中症や夏バテなどの体調不良から、命に関わる暑さであることは間違いありません。心身に与える不安を少しでも拭い去れるよう、来たる今年の夏は暑いのか、気になるところを見ていきましょう。

2026年夏の暑さの見通し
気象庁の暖候期予報では、2026年の日本の6~8月の気温は、全国的に「平年より高い」と予想されています。日本気象協会も「夏の到来は早く、猛暑で多雨の年」と解析しています。
特に東日本・西日本では、梅雨明け後に厳しい猛暑となる見込みで、40℃以上の「酷暑日」も、全国で延べ7~14地点程度発生する可能性があり、熱中症対策が重要になります。
今年はすでに6月に「猛暑日」があり、梅雨明けは概ね平年並みの時期。その後は本格的な暑さが訪れ、7月下旬をピークに、今年も各地で非常に暑い夏になりそうです。9月前半も暑さが長引き、残暑が厳しい見込みです。

よく聞く夏に使われる気象用語
「夏日」その日の最高気温が25℃以上になった日。
「真夏日」30℃以上になった日。
「猛暑日」35℃以上になった日。
「酷暑日」40℃以上になった日。
「熱帯夜」夜間の最低気温が25℃以上のこと。

暑さに順応?!
体が暑さに弱いまま夏本番を迎える前に、体を暑さに慣らしておくことがとても大切です。
体を暑さに繰り返しさらしていくことで、発汗や循環機能などが変化し、熱中症になりにくい身体に適応していくことを「暑熱順化」と言います。
通常は連日30分程度の軽い運動や入浴で汗をかき、少なくとも1週間ほどかけて獲得し、体を暑さに慣らしていきます。数日暑さから離れると失われやすいとされています。
暑熱順化の主なメリットは、熱中症リスクの低下です。汗を早く効率的にかけるようになり、体の熱を逃がしやすくなります。暑い環境での体温上昇や心拍数の抑制により、バテにくく動きやすくなることです。

労働環境における室温の適切な基準は?
皆さんの職場環境はどうでしょうか。
「事務所衛生基準規則」の第5条第3項では、エアコン等の空調設備がある場合、室内の気温が18℃以上28℃以下、湿度を40%以上70%以下になるように努めなければならないという努力目標値を設定しています。職場の室温は、従業員のパフォーマンスや健康管理にも影響するため、適切な温度管理が重要です。

猛暑から子どもを守れるか?
各地で猛暑日が続きながらも、夏に運動をする子どもたち。小中学校、高校などでエアコンの効かない場所での体育の授業や部活動を行う学校側の対応を迫られています。そこで気になるのが「熱中症予防運動指針」です。日本スポーツ協会(JSPO)が決めた、熱中症予防のガイドラインでは「暑さ指数31℃を超えると、原則運動中止」となっています。真夏は朝8時の時点で「暑さ指数が31℃」を超え、夕方4時ごろまで続くときは、ガイドラインを厳密に守れば、部活動や試合ができないことになります。現場のジレンマはあるでしょうが、『これくらいなら大丈夫』といった判断も危険です。
暑さ指数(WBGT)って?
熱中症警戒アラートでは、気温ではなくWBGTを基本とした暑さ指数をもとに、「暑さ」への気づきを促し、熱中症への警戒を呼び掛けています。
暑さ指数
31以上 : 気温35℃以上 : 運動は原則中止
28以上31未満 : 気温31~35℃ : 厳重警戒(激しい運動は中止)
25以上28未満 : 気温28~31℃ : 警戒(積極的に休憩)
21以上25未満 : 気温24~28℃ : 注意(積極的に水分補給)
以下の点を心がけましょう。
・最高気温が35℃前後以上の日は、日中の激しい運動や長時間の屋外作業を避ける。
・喉が渇く前から、こまめに水分と適度な塩分を補給する。
・エアコンや扇風機を適切に使い、すだれや遮光カーテンで日射を防ぐなどの住環境を工夫

まとめ
熱中症の代表的な初期症状として、以下のようなものが挙げられます。
・めまい・たちくらみ・ふらつき
・強いだるさ
・足がつる・筋肉の痛み
・大量の汗・全く汗が出ない
・頭痛・吐き気
このような症状がみられる場合は、すぐに涼しい場所に移動し、首や脇、足の付け根などを冷やし、冷たい水や塩分・電解質の含む飲み物を少しずつ飲むようにしましょう。
会話の受け答えがおかしい、いつもと様子が違うなどの症状がある場合は、迷わず医療機関や救急車の検討が必要になります。